こちらブログ、またもや間があいてしまい申し訳ございません。
夏の工作シーズンも終わり、今は芸術の秋という事でまたハロウィンや学園祭の飾り付けなどで当店のミラーがお役立て頂ける季節かと勝手に期待しております。
さて、今回も前回に引き続き接着剤の実験です。
前回から一ヶ月半過ぎてしまいましたが、PET樹脂と木材の接着について、今回も実験しましたのでご報告したいと思います。
今回は真打ともいうべきか、ネット上でPET樹脂(不飽和ポリエステル)と木材の接着で調べると高確率でヒットするセメダインスーパーXです。
商品の裏面には「困ったときのスーパーX」と書いてあるとおりなのでかなり期待が持てそうです。
成分的にはアクリル変成シリコーンポリマーとあるのでこれまでのゴム系とは違いますね。
シリコーンなんでエマルジョン系に近いかもしれません。
使用感としては弾性接着とあるので、そのあたりはゴム系に近いかもしれません。
論より証拠、早速試していきます。
例のごとく合板の汚れをまず取ります。
今回、MP-HC1.0㎜厚PET樹脂のカット品を用意しました。
裏面ピンク色の保護フィルムを剥離し、ヘラを使いながら接着剤を万遍なく塗りつけます。
同じく合板側にも接着剤を塗りつけます。
5分程軽く乾燥させて接着剤の面同士を合わせます。
この際、乾燥後に剥離実験の為の剥がし代を少し残しておきます。
クランプを使ってしっかり固定。
そして24時間放置。
24時間放置して完全に乾燥させた後実際に剥がしてみましたが、かなり接着力が強かったです。
剥離の様子を片手で写真撮りながらでは出来ないくらい。
で、実際かなり強引に剥がした結果、写真の通り広い範囲に渡って合板の下地ごと剥がれました。
材量破壊ってやつですね。
一部接着剤が薄い、もしくはクランプの当たりが弱い所は接着剤の密着が得られなく剥がれはしましたが。
結果的にはほぼ完璧といった接着力を感じました。
少々の衝撃で剥がれる事は考えにくいので、これならばクローゼットの扉などの稼働箇所でも十分に安心して使えます。
店長的な評価を例のごとく10段階で表すと...
ズバリ9.5点です!!
かなり好印象だっただけになぜに満点の10点ではないか。
それは今後、もっと強いものがあるかもしれないという、よくある賞レースの審査基準みたいなものがひとつ(苦笑)
そして弾性ならではの柔らかさですね。
結晶化して固形・固着するタイプだと硬いので、そもそも剥離など考えられません。
弾性系の柔らかさを感じるタイプだと、どうしても剥がす事ができるんではないかという考えが生じかねないからです。
結果的にはほぼ完璧、自信を持って当店のPET樹脂ミラー(ヘアラインやホログラムも)と木材の接着にお勧めできます。
ただ、ご覧の通り量が少なくて比較的高価です。
激しく衝撃がかからない、可動しないような箇所であれば前回試した速乾ボンドG10Zでも十分ですし、コスパもいいでしょう。
今後はこの結果を踏まえて接着剤をお勧めしたいと思います。