接着剤の実験(PET樹脂と木材)その①百均の接着剤

ご無沙汰しております。
気が付けばこちらのブログは当店からのお知らせばかりになってました。
工作に役立つ情報などもたまには発信しなくてはという事で、今回は接着剤の実験をしてみました。
お客様からも特にお問合せが多いのが、PET樹脂ミラーと木材の接着についてです。
一般的に、Webで得られる知識に基づくアドバイスはしてまいりましたが、いかんせん実践した訳ではなく説得力に欠けてました。

とりあえず第一回目は、身近で安価に入手しやすい百均の接着剤を試してみます。

さてはて、今回は百均の最大手であるダイソーさんにて入手した接着剤、ボンド・万能を使います。
対する木材は一般的な合板にしてみますね。
そこに当店のPET樹脂ミラー、今回はMP-Tの1.0㎜厚を適当な大きさに切ったものを用意します。
ちなみに今回試すボンド・万能は木材・布・ゴム・硬質プラスチック・ガラス・金属・陶磁器等に対応と書いてます。

成分を見ますと、クロロプレンゴムに有機溶剤とあるので、いわゆるゴム系の弾性接着剤といえますね。

それでは早速実験開始。

まずは接着力を正しく測る為に合板側のお掃除です。
ウェットティッシュ等で表面のホコリ・木くずなどを取り除きます。
そしてミラー側の保護フィルムを剥離。
そして接着剤を塗り塗りします。

カッターナイフの刃などをへら替わりにして、全面に万遍なく塗ります。

合板側にも接着剤を塗ります。
同じく全面に万遍なく。

5分程乾かした後、ミラーを貼り付けます。

この際、後程剥離テストをし易いようにミラーの掴みシロを少し出すように貼ります。

ミラーに当て板をしてクランプで固定し、ここから丸24時間かけて乾燥させます。

そして少し暗くなってしまいましたが右側の写真が24時間後です。

結局当て板の甲斐なくクランプの締め圧が強すぎたせいか部分的にクランプの跡形で若干歪が出てしまいました。(TT)

当て板をする時は、もっと分厚い板材のほうがいいという結論です。
この時点ではミラーと合板はしっかりくっついてます。

自然に剥離するなんて事はありません。

それでは無理やり剥がしてみます。

貼付けの際に掴みシロを設けていたので、そこを起点として手の力だけで無理やり剥がしてみました。
そう、無理やりなのでそこそこ力も掛かってます。

するとクロロプレンゴムが層間剥離を起こすかの如く延びるように剥がれました。

ミラーについては力の掛かり具合からか少し折れ曲がったようになってしまいました。

剥離面を観察してみると、合板側には接着剤はしっかり絡み付くように残ってました。

ミラー側は、ほとんど皮がむけた様につるんとしていて、全面に塗ったはずの接着剤はほとんど残ってませんでした。

一部接着剤の硬化が強かった部分のみ、合板の表層を材破した木片と接着剤が残ってはおりました。

結論

ゴム系・弾性の接着なので両面テープ等の粘着とよく似た接着力です。

径時で自然と剥離する事はまずありえないでしょう。

また、故意に剥がしてやろうと思わない限り、剥がれる心配もないと思います。

逆を言えば、剥がす気になってしまえば剥がれてしまうレベルの接着力でもあります。

靴箱の扉やクローゼットの扉などの木造家具の常に稼働と衝撃を受ける場所でもまず問題はないとは思います。
しかし、剥がす気になれば剥がれるという点からは万が一を考えてこのような絶えず駆動し、衝撃を受ける箇所での使用は避けた方がいいかもしれませんね。

とりあえず第一回目という事で、今回の結果が基準となります。
店長的に10段階に表しますと・・・

ズバリ7点!

 

あくまで初回の基準です。

触らなければしっかりくっついてるので5点以上。

しかし、しっかり硬化せず剥がす気になれば剥がれる点と、PET樹脂側にはあまり強固に密着していなかった点がマイナスて事で。

どうでしょうか?

参考になりましたでしょうか?

今後も、接着剤の種類を変えたり、木材の種類も変えて色々実験してみたいと思います!!